ファンタジー小説『魔術師ペンリック』|作品概要&読書感想

書籍情報

タイトル魔術師ペンリック
著者
シリーズ
ジャンル
出版社
発売日2018/09/28
ISBN978-4-488-58714-7
タグ , ,
あらすじ

生物を渡り歩き、宿主と共に成長する「魔」。10人の女性、雌馬、雌ライオンを経た強力な「魔」を宿した少年ペンリックは、それまでと違う魔術師としての人生を歩むこととなる。

読書記録

読了日2021/12/07
読了回数1
読書媒体Kindle
おすすめ度 ★★★★★

感想(ネタバレなし)

五神教という作者ビジョルドが描く世界観の中の一つのシリーズで、魔術師のペンリックを主人公とした小・中編で構成された物語。

・ペンリックと魔
・ペンリックと巫師
・ペンリックと狐
の3つの話で構成されていて、思った以上に軽妙で牧歌的な物語。
魔法使いが登場するという事で派手なアクションなどがあるのかと勝手に思っていたが、どちらかというと魔法が日常に溶け込んだ世界のファンタジー・ミステリーで驚いた。
ファンタジー世界が本当に違和感なく描かれていて、非の打ち所がないファンタジーを味わった。
魔術師のあり方、とりわけ前任者の意識を取り込んで成長し、継承されていく”魔”という概念がほかの物語と違ってなかなか独特だったので新鮮というかこの物語のポイントとなっているので面白かった。

感想(ネタバレあり)

■ペンリックと魔
緊迫感あるシーンでも、主人公ペンリックの性格からか悪い方向には転ばないんだろうなと思わせてくれるような展開の連続。
ペンリックが宿す”魔”デズデモーナ(10人と2匹)とのやり取りや、ペンリックの読書から読み取れる世界の奥深さも、読んでてゾクゾクする部分。
もしかしたら他の五新教シリーズで登場した物事とかも書いているのだろうかと色々気になったので、尚更他の五新教シリーズも読んでみたくなった。
■ペンリックと巫師
前回のラストから考えて、これから楽しい学生生活が綴られるんだろうなと思っていたら一気に神殿魔術師として成長した姿にちょっと驚き。
そこらへんも読みたかった~という気持ちも強いが、学生生活やらの話は次の巻や他の巻でそのうち読めそうな気もするので気軽に気長に待つ。
ペンリックだけでなく二人の視点も混じることによって彼が現在得ているモノのすごさや魅力、そしてヤバさを感じることができたので、早々とこの展開を見れたのは良かった。
■ペンリックと狐
貴族制度や宗教団体が力を持っている時代の世界なので、捜査官の大変さが垣間見えた。
王女大神官も加えた軽快で巧妙なやり取りが素晴らしい。

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